舞台はオーストラリアで主役はアボリジニ。
政府が課したのはアボリジニの子供を親から引き離し、白人社会の世界に適応させること。そうして連れ去られた3姉妹は施設に隔離。
そこから故郷に戻って脱出の道を歩む。
どう考えても無理がある設定だと思っていた。
3姉妹が2400キロの荒野を歩いて帰るというのだから。
だがこれは実話である。
とてつもなく暗い歴史を映画化されている。
子役の3姉妹が巧いというよりも、本物の現地人のような風貌であり、これが真実味をもたらす。
たくましく挫けることを知らない3姉妹を突き動かすのは、母親に会いたいという思いだけ。
オーストラリアの広大な大地に映える、力強いドラマであった。