荒野の狼

レア・セドゥのいつわりの荒野の狼のレビュー・感想・評価

レア・セドゥのいつわり(2021年製作の映画)
4.0
村上春樹みたいだとのレビューがけっこうあったが、そうだとしたら春樹読みたくねーって思った。読まずに済んだ事を、この映画に感謝したい。ちょっとした文学を味わった気分にさせてくれる、そこに興味があればのはなしだが、映画でやられちゃった悔しい思いの春樹が見える。
『オデュッセイア』の登場人物にたとえるならキミはカリプソかペネロペかナウシカ?と問いかける。レア・セドゥは、その叙事詩の登場人物ではなく作者ホメロスよと答える。このエンディング、キマってるなあ。
言葉(会話)でも不倫できるアンタらが少し羨ましくもある、今日この頃。不倫て、いい歳をした世帯持ちが、大人にも子供にもなれるからいいんじゃないでしょうか。
意識高い系の女子の場合にレア・セドゥが人気なのは、ご自分の接点から見て彼女が美形俳優じゃないからだろう、自分に幻滅しないで済む。だけど男の場合はそこじゃない。この人、ありきたりな無器量じゃないからだ。
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