来夢

マーターズの来夢のレビュー・感想・評価

マーターズ(2007年製作の映画)
4.5
まず、同名リメイク作があるので間違えないように。
ホラー映画界に衝撃を与えた問題作マーターズ。毎年夏になるとマイホラー映画ランキングを考えてしまうんだけれど、ずっとベスト5に君臨し続けている。この映画何が凄いって、まずゴア表現が流石フランス、美術的センスが高くて、メタル筋肉なスプラッターにはないクールさがある。んだけれど、しっかりと痛々しさもある。それでいて、どうだグロいだろ痛いだろ感は無くて、このビジュアル表現が、ストーリーの核心部分に重みを与える材料でしかないってこと。つまり核心がヤバイ。パスカルロジェの次作トールマンもそうだけれど、核心部分に触れるのはほんの一瞬、数秒程度しかなくて、そこの一瞬の為に映画の他の全ての部分を捧げているような作り。質量のやたら高いまさに「核」を作りあげているって言える。怖さとかそういうんじゃなくて、なんか魂持っていかれる感じ。質量高すぎてブラックホールになった感じだな。

初回鑑賞館:シアターN渋谷
来夢

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