なお

マーターズのなおのネタバレレビュー・内容・結末

マーターズ(2007年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

1月20日でアマプラ見放題が終了する、と聞きつけ急遽鑑賞。

今から約3年ほど前に、(本作と間違えて)ハリウッドリメイク版を先に鑑賞済み。
リメイク版はそのあまりのあっけなさ、至極退屈な内容に「…え?こんなモン?」と期待を裏切られた感があったが、「原典」であるこちらの出来は果たして。

✏️目を見て
前半~中盤部分の間延び感は否めないものの、それ以降の展開、そして思わず目を背けたくなる拷問&虐待シーンはかなり見もの。
ていうか本作を見た後に再度リメイク版をサッと見返したけど、アレ完全に別物ですね…

リメイク版では描かれなかった、地下室で繰り広げられるアンナに対しての拷問シーンのテンポ感と描写の仕方が◎。
拷問、といってもそこまで手の込んだものではない。

時間が来たら強制的に口に運ばれるだけの食事。
特に理由などなく大男から受けるパンチ&ビンタの応酬。
排泄は尻の部分に穴の開いたイスからバケツへ直接。
人の生気、そして尊厳を奪うにはたったこれだけで十分なのだ。
(ていうかリメイク版、このくだりをバッサリカットしちゃうのはイカンでしょ)

そしてラストに待ち受ける、哲学的、いや宗教的…なのだろうか。
「死後の世界には何があるのか?」という人類が抱く究極の疑問にアンナはたどり着く。
その回答を聞き、「疑いなさい」と言い残し自害するマドモワゼル。

…なんかああいうラスト、ものすごく個人的に好みなんですよね~。
人類が触れてはいけない領域(=タブー)に踏み込んだ人間はどうなるのか、そしてそれを知ってしまった人間もまたどうなるのか、みたいな。

焦点が合ってない人の目ってめちゃくちゃ怖いですよね。
あの時、人は何を見ているんだろう。

☑️まとめ
前述の通り前半~中盤はB級スプラッタ映画か?と思うほどテンポが悪く、これはリメイク版とどっこいどっこいの評価になるかな…
と思っていた矢先に待ち受ける急展開。

残念ながらアマプラでの見放題期間は終了してしまったが、リメイク版の被害に遭いアンナと同じ絶望を味わった方にはぜひ何かしらの方法で見ていただきたい一本。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★☆☆
😲驚 き:★★★★★
🥲感 動:★★★☆☆
📖物 語:★★★★☆
🏃‍♂️テンポ:★★★☆☆

🎬2024年鑑賞数:2(1)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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