マクロン政権下の暴動と鎮圧を捉えたスマホ映像集積を介し、市民/警察/学者らが対話を試みる。
“国家による暴力の独占”というホッブス、ヴェーバー以来のテーゼを巡り、失明など傷負った市民と、パゾリーニさえ引用する警官らの直接対話が醸すフランス社会の特異性こそ隠れた主役。
『暴力をめぐる対話』は、暴動/対話/終幕の3点で『Blue Island 憂鬱之島』を強く想起させる。
ただし前者では、警官や憲兵隊少将まで市民対話の場へ出て議論を交わす。両作とも登場する皆が終幕で順に顔を出すが、憂鬱之島では著名人でも名を伏される。日本ならと仮想する。
『Blue Island 憂鬱之島』https://twitter.com/pherim/status/1535481191482085376