奇しくも時代革命を観たユーロスペースで再び鑑賞。
どちらも国民たちのデモにまつわる映画…でもどちらがどちらの国か正直わからなくなった。
もちろん国家のイデオロギーも獲得しようとしている自由も権利も異なるのけど、国家が奮う公権力とメディアとのバランス。
体制側の国民の厭戦感を煽るかのような暴徒として強調されるデモ集団とエスカレートする警察側の暴力。
もちろんSNSが普及したからと言っても完全に公正な視点なんてあり得ないと思うし、どちらの主張もある意味正しいのだと思うけど、正しさのメジャーは誰が持っているのかと考えるとやはり国民が弱者なのかなと思う。
そして観続けるうちに一番怖くなったのは過去の哲人、偉人の言葉を拠り所にデモの是非を俯瞰するアナリストたちだった。
テレビだけのんべんだらりと見ていれば芸術やらファッションの都だのと言われている、かの国で起きた事実に触れることができてよかった。
昨今のロシアの動向も然り、我が国でのデモ活動はとても穏やかだなとも思う。
体制に怒りを向けることが下手な国民性なのか、実は超全体主義的に怒りの対象がコントロールされているのか…若者がもう少し怒ってもいいような気がするのは何故?