よしまる

ブルービートルのよしまるのレビュー・感想・評価

ブルービートル(2023年製作の映画)
3.5
(ちょっと自分への覚書のつもりでダラダラ書きます)

アクアマン2よりも後に製作されて先に公開されたと何かの記事で読んだ(要ソース)ということは実質的なDCEU最終作とも言えるブルービートル。

アクアマン2にはフラッシュ版のマイケルキートンがバットマン役で撮影をしたのにDCEUを終わらせるためにあえてカット。同じくキートンが出演したバットガールも撮影したのにお蔵入り。

次世代のDCユニバースを手がけるジェームズガンからは、ブルービートルはDCUに組み込むとの発言があったので、ここで出てくるのかと思いきやそれもなし。
ブルービートル自体が馴染みのないヒーローなので、せめて他キャラとの絡みでもやってくれたら次への弾みになるのにと思ったけれど、、。DCEUは最後まで行き当たりばったりなユニバースだった。

実はブルービートル、DCコミックス発祥のヒーローではなく、別のコミック会社で生み出され、身売りや統合など転々としてDCに流れ着いたうえでの映画化らしい。 元のコミックスはDCからの独立組が亜流(悪く言えばパクリ)なヒーローを次々と生み出したことで有名だそうで、ある意味偽物が本物のヒーローに編入されたようなもの。
めっちゃ人気はあったけれど、アメリカ本国においても当初はHBOドラマでの配信用に作られ、最終的に劇場公開に踏み切ったそうだ。

通りで単発の劇場作品としては華やかさに欠け、大掛かりなステージもなく、最近のアメコミものにしては世界観もまあまあショボい。
だが、そこは良かった。
世相を受けてか知らないけれど、ここ数年、孤高の存在よりもファミリーの一員として描かれるヒーローのほうが多く、DCEUだけ見てもシャザム2、フラッシュ、アクアマン2、すべて家族の絆がテーマのひとつとなっている。

本作でも、大いなる力を得てしまった若者が闇堕ちすることなく正義のヒーローへと成長し、個人的な感情に振り回されず家族や隣人を守る展開は観ていて気持ちがいい。王道すぎるという指摘はさておきw

ただ、個人的には、、まずこのわちゃわちゃした家族ものって好みじゃないんだなあ。「リトル・ミス・サンシャイン」とか「コーダあいのうた」とか、ああいう自己主張の激しい家族が生理的にしんどい😅

そして、先ほど述べたように生まれが模倣品なせいだかはわからないけれど、何においても既視感が酷い。
トニースタークの作ったアイアンスパイダーの触手やサポートAIを思い出さずにはいられないビジュアル(ブルービートルの誕生は戦前に遡るけれど、映画での視覚効果の点で)はワクワク感は皆無。
さらに劇場クオリティにはほど遠い寒いCGでときどきガッカリ。

トータルで考えるとやはりこういうスコアになってしまう。久しぶりに観たスーザンサランドンはヴィランにしては優しすぎるかな。娘のブラジリアン、ブルーナマルケジーニという人はキレイだなあと思って観ていたらネイマールの元カノだそうで。

いずれにしてもDCUでの活躍があれば、スパイディの立ち位置で楽しませてくれるかも(だから既視感てw)