紅梅シュプレヒコール

ブルービートルの紅梅シュプレヒコールのレビュー・感想・評価

ブルービートル(2023年製作の映画)
3.9
〈概要〉
大学を卒業し、帰郷したハイメは財政難に苦しむ家族を手助けするために、偶然知り合った巨大企業コード社の重役ジェニファーを訪ねる。何やら切羽詰まった様子の彼女から手渡された箱の中には、青いスカラベが入っており、突如ハイメの身体に寄生してしまう。

本国での興行成績が振るわず、日本では配信スルーとなってしまったDCコミック発のヒーロー映画です

貧困層のメキシコ系の家族が、軍需産業で私服を肥やす大企業の陰謀に巻き込まれていくというシンプルな物語

家族愛をテーマにしているので、家族一丸となって事件に立ち向かっていくのですが、家族愛ヒーローとして近年記憶に新しい『Ms.マーベル』と比較すると今作の方が家族各々のキャラクターは立っています

活躍の場もしっかりと配分されているので、魅力的にチーム感を演出できていました

ただ、物語は典型的なオリジン物なので新鮮さが全体的に欠けていたのは残念

あまりヒーロー映画に接してきていなかった人ならば純粋に楽しめる気がしますが、多くのヒーロー作品を経てからの今作だとやや退屈してしまいそうです

それでも、バトルシーンは見応えがありますし、個人的にはキャラクターデザインも好みだったので十分楽しむことができました

『エリジウム』や『ブラッドショット』、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』などで登場する様な強化外骨格デザインが好きな方には自信を持ってオススメできます

変に捻らずに真っ直ぐ作られた、良くも悪くも純度の高いヒーロー映画でした