このレビューはネタバレを含みます
正直よくわからなくて、考察サイトをちらっと覗くまで、恥ずかしながら、あの場所が現実に存在して、主人公は洗脳された状態で生活していたのかと思っていました。
実際はメタバース的な仮想現実で、肉体はベッドの上で寝たきりなんですね。その描写はたしかにありましたが、現在進行形の状態だとは思わず、過去に洗脳された時のフラッシュバックかと思ってしまいました。
そんなベッドに縛り付けて寝たきりにしている妻の世話をしなければいけないから、夫たちは「仕事」として、本部へと赴き、そこでログオフして現実世界に戻っている、というわけだったのですね。終盤に夫が言った「仕事が心底嫌いだ」という意味も納得できました。
記憶をいじるための謎のダンスや、半世紀以上前のクラシックな様相に惑わされて、危うくただの雰囲気映画として認定しそうになりました。
要するにこの作品は、メタバースが現実を凌駕するであろう近未来を暗示したもの、ということなんですかね。
それとも、男の理想を女に押しつけるんじゃねえ! という、毎度のやつ?