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ムーラン・ルージュのmaのネタバレレビュー・内容・結末

ムーラン・ルージュ(2001年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ちょっとずつ見るつもりだったのに好きすぎて一気見してしまった。
映像や展開が少しカオスだから好き嫌いは分かれると思う。こんな感じの映画をもっと見たいけど、何で表現したらいいかわからない。この監督の映画をいくつか見てみたい。

まずキャストが最高だった。ニコールキッドマンとユアンマクレガーどっちも画面映えする顔&声が魅力的すぎた。歌もずっと聴いていられる。

全体を通して愛は時に身を滅ぼすけど、愛した相手に愛されることがこの世で(いちばんの)幸せというのが伝わってきた。心に嘘をつかず愛してる相手と気持ちが通じ合うのは奇跡だなあと、そしてそうやって貫いた愛ってほんとに美しいなって感じた。(ちょっとあの2人ムーラン・ルージュの人に迷惑かけすぎだけど)
舞台が娼館ということ、この劇のテイストがカオスなのもあるかもしれないけど、サティーンとクリスチャンのシーンだけ特にリアルに描かれていた。(ポップな効果音や特徴的なカメラワークがない)

1番好きなシーンは、ロクサーヌのシーンかもしれない。愛に立ちはだかる嫉妬の正体を踊りと歌で完璧に表現してる。娼館の世界に生きる人たちのダンスや、ニニを取り囲む踊りが見えない愛を追い求め、相手を思いやらず、信頼関係を築けないことで嫉妬にさいなまれる人を表現していてよかった。嫉妬が生まれるような関係は愛じゃない。
あとは安定に恋に落ちるシーンは素敵だった。

少し残念だったことはサティーンは自分の夢を持ち自立した誇り高い女性だと思ったけど、存在意義を見失ってしまい、クリスチャンの本物の愛によって価値を感じられる的なこと言ってたのが解釈違いだった。愛されることは価値を証明する一つの手段ではあるけど、あれだけ女優になりたがってた彼女だからこそ愛されて価値を感じてる、逆にそれがないと存在価値がないように感じることが納得いかなかった。

所々BANKと似たシーンが多かった。ナルコレプシーのくだりで子守唄流れたし、侯爵から隠れるシーンなんてそのもの。

とにかく面白かった。
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