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花札渡世のこのネタバレレビュー・内容・結末

花札渡世(1967年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

これはまた予期せず傑作と言いたいものに出会えてしまった.....

監督となるとどんな風に映すのだろうと思ったところ、人物の配置が特徴的な印象を受けた
前と後ろ、襖多用
表情やら所作やら、無駄なものは見せないような美しさを求めている気がした、的確さというのか

伴淳三郎と梅宮辰夫の一対一の博打、それに遠藤太津雄を加えた三者の顔をひたすら映す緊張感、この辺りからかなり高揚、、
二人で笑い合ったところに悲劇、その流れから安部徹と遠藤で梅宮を転がすように追いつめる様も高まるばかり、家裏の階段を落ちて行き池前まで追い詰めるの凄まじい興奮、水のゆらめきまで、、、
あそこで春日井を池に落とさなかったの、後々の対手下どもでの見せ場のためだったのか、、火花バチバチ雨が味方する
女もそれぞれ何をしでかすか(どう巻き込まれるか)わからない危うさと妖しさがあり

形見となった天狗の爪
足の裏に松
ヤクザには春も秋もない
後ろで流れる歌謡曲
あられに傘なんて思わず息を呑んだ、、
いよいよ娑婆に出てきてめちゃくちゃ強い竜一、変わりゆく世間 には流されない
安部徹が斬られた腕とっさに持ったのには笑った
善人安部徹には安心するけど結局横暴な安部徹が好きかもしれない、、

女の命、預けたい ね〜〜〜
咲いた花は枯らさねえ、なんて、、
世間は多かれ少なかれいかさま
なんのために体を張った?博打か、、?という問いかけで終わる無常

梅宮辰夫って全然気にしてこなかったけど良い役者なんだな..
何作か観て成沢昌茂はたまにキザらしい、独白多めの印象で若干の苦手意識が無きにしも非ずだったけどこれはもう彼の台詞があってこその映像と人間に満ち足りた、、
こ