カーズWSA

胸騒ぎのカーズWSAのレビュー・感想・評価

胸騒ぎ(2022年製作の映画)
4.5
タイミングと瞬発力って大事です。
今!
思い立ったらすぐ動く。仕事が早く終わったので行っちゃおう、と。

イタリア旅行を楽しむデンマーク人一家。ビャアンとルイーセ夫妻。奥様ルイーセはレネルッソに若干かすってる感じ。それと娘のアウネスちゃん。日本ユニセフは関係ありません。

そこで出会ったオランダ人一家。家族構成は同じで夫婦にコドモひとり。こちらは息子で言語障害で喋れないとのこと。ダンナのパトリックはティムカリー風。

仲良くなって、帰ってから少し経ちオランダの家に遊びにおいで、と。

これはイヤだ。
イチイチちょいズラししてきて積み重なる違和感。コドモの頃、友人の家に遊びに行ったらその家の独自ルールみたいのを目の当たりにしてビミョウな気持ちになるのの100倍くらいです。

これがこの人たちの普通なのかな、悪気があるわけじゃあないのかな。
人間の良い部分を思い切り否定してくる展開はなかなか心地悪し。

またこの招待を受けたビャアンがいい表情するんです。口だけ笑う愛想笑い、明らかに困惑してます。これは見ていて可笑しい。またホストのパトリック、わかってやってんのにスットボケ顔が可笑しい。

何度かある逃げ出す機会からことごとく逃げ出してるように見えます。これ自分らで胸騒ぎを頼んでるように見えます。それだけにこっちとしてはより絶望的に見えます。
ウサギのぬいぐるみが出てきたとこは思わずニヤリ。イジワルです。

コトバって大事。お互いの母国語は通じません。敢えて字幕出さないとこは、目の前でわからん言語を話されるストレスをダイレクトに味わえてたまりません。

あれ、ウソだから。
ウケる。心折れかけながらもなんとか信じてみようとしてるふたりにトドメのヒトコト。
富裕層的な暮らしをし、得意技が愛想笑いであるこの夫妻にとってはおそらく重要な肩書き。

ビャアンが真相を知ってからはインパクトのあるビジュアルで畳みかけ。

なんとなく予想はしてたけどそこはちゃんと見せてくれるのかあ。うおおいてえ。
抜け殻に。
それまでの地固めにうまくハマれてれば従ってしまうのもわからなくもなくはない。どっち?

僕は窮地に陥った生物の本能をもっと信じたい。けどこうなってしまうんじゃあないか、とも思えます。差し出し。

ホント何度も帰るチャンスはあったんだよ。

やっぱり大事なのは動き出し。
タイミングと瞬発力は大事です。
カーズWSA

カーズWSA