冒頭から「胸騒ぎ」どころか絶望的な音楽。
終盤その不穏な旋律が無くなったのはエンドロールの為
だろうが、その選曲の感覚、
もはや監督!壊れている。
(観客も絶望に突き落とされる演出は見事でした。
まさか、そんなまさか、という失望と無力感に
呆然としました。)
それは宗教性なのかデンマーク人監督からオランダ人への
批判なのか。
悪意の塊が過ぎて、単なるスリラーや風刺といった喩えで
は片付けられない闇を見る。
日本では『同じ土俵には立たない』という教えがあるが、
本作の登場人物たちをどう解釈したらいいのか、不快感で
いっぱいになり分からなくなる。
肉は食べないが魚は食べる私はあくまでもベジタリアン
だと言い張るデンマーク人の母親はバカ正直でヒステリー
だが火事場の馬鹿力もないのか。
母親が娘を守ろうとしなかったのはなぜか。
娘の忘れた縫いぐるみを探すことはできるデンマーク人の
父親は殴られ泣いてばかりで暴力で反発しなかったのは
なぜか。
そんなに正当防衛を無視する国民性なのか、
原題Speak No Evil(悪口は言わない)は
オランダの悪口を言うべからずなのか、
監督さんよもっと教えてよ。