ビートルズ最後のライブパフォーマンスがIMAXで蘇る。ゲリラ感の伝わる街の様子や、執拗に映される警察官の姿。解散間際の彼らにはいろんな感情が渦巻いていることが想像できるが、寒そうに、そして何より楽しそうに演奏する4人の姿は感慨深い。
10台のカメラによるマルチで映し出される映像は、多用しすぎている印象はあるものの、IMAXの大画面だからこそ映える描き方。ピーター・ジャクソン監督による、愛のある描き方によって、とても解散間際とは思えない空気感を映していた。
65分という短さも「もっと観ていたい」と思わせる絶妙な時間だったのかもしれない。果たしてビートルズに「世代」は存在するのだろうか。
解散して旅立ったメンバーもいる中で、彼らの音楽は形を変えてあらゆる世代に伝わっていることが、劇場に訪れていた幅広い世代を通して垣間見えた。