Keizysoze

僕らの世界が交わるまでのKeizysozeのレビュー・感想・評価

僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)
3.9

【僕らの世界が交わるまで
When You Finish Saving the World】
★★★★☆ 3.9点

#2022年製作
#2024年映画メモ
#試写会 で鑑賞

【個人的評価基準】
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★4.5以上 殿堂入り。人生変える名作
★4.0以上 人生で価値や影響を得られる傑作
★3.5以上 質高く万人が楽しめる秀作
★3.0以上 視野広がるが一度観たら十分な佳作
★3.0未満 観る価値無し。時間泥棒な駄作
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【愛はあるが価値観は正反対。
何者かになりたい親子の世界が一つになる物語】

\作品情報とみどころPOINTは投稿をCHECK/

もはや“安心・安定”のオモロイ品質保証マーク
みたいな感じになりつつある”A24”。

黒人男性の同性愛モノに果敢に挑戦した『ムーンライト』
夜が来ない明るすぎるホラーで
社会現象を起こした『ミッドサマー』
メタバースが日常にあふれる世界を魅せつけ、
ついに新興会社が天下(オスカー)を獲った
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』。

どれも彼らが新進気鋭の若手監督や
才能あるクリエイターを発掘し、
彼らの創造性を信じ、全権を与える
攻めのアプローチ手法で
様々な「トガッた作品」を世に送り出してきた彼ら。

そんなA24が贈る最新作は
身近に居そうなごく普通の一家族の物語です。

社会奉仕に情熱を燃やす
母親エヴリンをジュリアン・ムーア、
ソーシャルメディアでのライブ配信で人気の
高校生ジギーをフィン・ウォルフハードが演じています。

この物語は、当たり前の存在としての”家族”を
改めて見つめ直すきっかけを与えてくれる
作品となっています。

【みどころ】
あまりに共感があふれる日常の風景や心情シーンの連続で
終始いいねの投げ銭をしたくなるレベルw。

どちらも社会的には成功しているが
近くの大切な人さえ救えない・理解されない葛藤が
丁寧に描かれている。

息子への愛情とプライドの狭間からつい裏目な態度で
接してしまうジュリアン・ムーアの演技は
思春期の子を持つ全母親の共感を
かっさらってしまうこと必至でしょう。

また自分なりの”カッコいい”の定義を確立しながらも
どこか自信を持てない思春期真っ只中の
フィン・ウォルフハードもいい感じ。

彼が奏でるチョイヘタソングを毎夜配信し続ける大胆さは
もうあの『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の
気弱だったマイク少年感は感じられない。

そして個人的に一番印象的なキャラだったのは
エヴリンの旦那でありジギーの父であるロジャー。
彼の中立的な存在が両者の相反する距離を
上手く浮き出させており、
その後の家族の距離も家庭を象徴する
”ダイニングテーブル”の場面で上手く表現している。

寡黙だが重みがあるジェイ・O・サンダースの存在が
本テーマの”家族愛”をうまく引き出すスパイス
となっているのに注目してほしい。

改めてタイトルに振り返ってみると

『When You Finish Saving the World』

直訳すると「あなたが自分の世界を救った時」。

自分の世界とは自分が関わる表向きの世界であり、
エヴリンはシェルターでの慈善業務の世界
ジギーはオンラインを通じたフォロワーとの世界
を指していると思うが、
結局その世界の先にはまた新たな世界が続いていき、
終わりがないことを示しているのではないか。

よって最終的には救うべき世界は『家族』にいきつく。
邦題の『僕らの世界が交わるまで』。
上手く本作のエッセンスを表現した
良いタイトルだと思います。

是非映画館でほろ苦くも甘酸っぱい
思春期真っ只中ハートフルムービーを観て
共感の投げ銭を送り届けてきてください!


2024.1.19から上映中です!

ぜひこの投稿を保存して
観る前チェックシート✅忘れずに💁🏻‍♂️

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