みりお

ザ・ホエールのみりおのレビュー・感想・評価

ザ・ホエール(2022年製作の映画)
4.2
公開記念で、ブレンダンのトークショー付上映回にて鑑賞😍✨
ななななななんとブレンダンに会えちゃいました〜🙈💖
終始余裕のある動作と喋り方、あの低くて耳心地の良い声、重厚感溢れる雰囲気を醸し出しつつもトークの最後には茶目っ気たっぷりに面白いことを言うときのキラキラお目目…ぜーんぶ可愛い🥰💓
すごい質問してたオススメのラーメン屋さん、見つかったかしら🍜?笑

そして作品自体も、本当に本当に素晴らしかった。
人間の弱い部分が描かれつつも、それでも「自分を犠牲にしてでも他者を愛せる」人間という生き物の美しさも見事に描写されている。
自身の生き様を見つめ直すきっかけをもらえるような、とても好きなジャンルの作品だったな✨

正直目を覆いたくなるような画もあるし、綺麗事の感想を言ってもどこかしっくりこない作品ではある。
愛する人を救えなかった後悔。
その後悔に押しつぶされ、欲に負け続ける弱い自分。
何も成し遂げられず、惰性で生きている弱さ。
しかしそれでも、少しでも人に良く見られたい人間の性。
他人の評価や視線で死にたくなる弱さ。
社会と断絶していたいのに、人と繋がっていたいとも思う弱さ…
チャーリーの行動には人間のあらゆる弱さが詰まっていて、観ていてもどかしいし、なにより苦しい。
でも全てに共感はできなくても、なにかしら自分にあてはまるモノがあり、心を鷲掴みにされる瞬間が来る。
そして自分にあてはまるモノが見つかったとき、自己嫌悪で顔を歪めて泣くチャーリーの姿に共感が止まらなくなり、頰を涙がつたっていた。
チャーリーを抱きしめて、「あなたは醜くなんかないよ」と励ましたいと体が動きそうになったのは、チャーリーの向こうに弱い自分自身を投影していたからだと思う。

心の底から没頭できて、チャーリーの生き様を見届けたいと思えたこの映画体験は、本当に価値のあるものだったと思います。
オスカーを射止めたブレンダンの鬼気迫る熱演は一見の価値ありすぎ!
また一つ、素晴らしい作品に出会えた喜びを噛み締めつつ、ブレンダンの次の作品を楽しみに待ちたくなりました🥰


【ストーリー】

同性の恋人アランに先立たれてから過食状態になり、極度の肥満体となったチャーリー(ブレンダン・フレイザー)。
看護師で友人のリズ(ホン・チャウ)に支えられながら、オンライン授業でエッセイを指導する講師として生計を立てていた。
しかし死期が近いことを悟った彼は、8年前に家庭を捨てて以来、疎遠になっていた娘エリー(セイディー・シンク)との関係を修復しようとするが、エリーは学校生活や家庭にさまざまな問題を抱えていた。


【キャスト・スタッフ】

*監督:ダーレン・アロノフスキー
アメリカ出身🇺🇸
1991年頃からshortfilmの制作を始め、1996年に6万ドルほどの低予算で作り上げた『π』がサンダンス映画祭において最優秀監督賞を受賞して一気に知名度を上げます✨
そして翌年『レクイエム・フォー・ドリーム』を製作し、名だたる映画賞にノミネートされまくったことから、彼のキャリアは確固たるものになりました✨
その後の監督作は『レスラー』『ブラック・スワン』『ノア 約束の舟』『マザー!』など。
作る作品すべてが評価はされているものの、どちらかというとすべて胸糞系orとことん落ち込む作風のため、私はなかなかチャレンジできておらず…💦
でも本作が好きだったから、近いうちに必ず観てみなきゃ😂


*チャーリー:ブレンダン・フレイザー
『ハムナプトラ 失われた砂漠の都』でみりぺでぃあ記載済。
オスカーを獲ったときのスピーチにも泣かされましたが、ブレンダンをいざ目の前にした今日はなおのこと感動😂
自身を締め出したハリウッドへ返り咲き、『ハムナプトラ3』から15年ぶりの来日を達成し、ブレンダンを応援する会場の熱気に、ひとつひとつ言葉を噛み締めながらお礼を言ってくれるブレンダンに、目頭が熱くなりました。
舞台挨拶中も、撮影の思い出を聞かれているのに、 ひたすら共演者を褒めまくるブレンダン…優しさが垣間見える舞台挨拶に、とことん心があったかくなりました🥰


*エリー:セイディー・シンク
言わずと知れた、『ストシン』ファミリーの超有名女優😍
本作へのキャスティングは本当に驚いたけど、影のある役はやはりセイディーに似合う✨
なんとも難しい役をしっかりこなしていて、勝手に親心のような気持ちで見守ってしまいました🙈💓
そんなセイディはアメリカ出身🇺🇸
2013年、11歳の時にミュージカル『アニー』ででデビューし、その後2016年から『ストレンジャー・シングス』のマックス役です一躍有名人に🌟
ネトフリオンリーの映画には何本か出演済みだけど、本格大作映画はこれが初出演…かな👀✨
舞台挨拶でブレンダンも、セイディーのことは「彼女ほどの若さで、あれほど素晴らしい役者はなかなかいない」と褒めちぎっていて、ますます今後が楽しみです(๑˃̵ᴗ˂̵)💓


*リズ:ホン・チャウ
ベトナム人でありながら、なんとタイの難民キャンプの中で生まれたホン🇻🇳
その後一家でアメリカに移住し、大学で演技を学ぶ機会を得てここまで登り詰めたキャリアを知って、本当に強い人なんだなと応援したくなりました✨
2010年頃からTVドラマに出演し始め、2014年に『インヒアレント・ヴァイス』で映画デビュー🌟
2017年に『ダウンサイズ』でゴールデングローブ賞や全米映画俳優組合賞など数々の賞にノミネートされて注目を集めました✨
今回オスカー助演女優賞を獲れなかったのは残念だけど、彼女ならまたチャンスがあるはず❣️
その他の出演作は『アルテミスと妖精の身代金』
『ザ・メニュー』など。


*トーマス:タイ・シンプキンス
『ジュラシック・ワールド』でみりぺでぃあ記載済。
『アイアンマン3』であのちっちゃかった男の子も、もう21歳🥹💓
堂々と、でも繊細に、心に傷を抱えた宣教師役を演じていて、セイディーとのフレッシュなコンビもとてもよかった☺️💓
出演作はあまり多くないけど、大型作品への出演経験も多いタイくんだし、またこれで跳ねてほしいなぁ✨
みりお

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