このレビューはネタバレを含みます
過去に自分がしてしまった行いに誰もが心の救済を求めてて、贖罪したい気持ちを持って生きてると思う。そして死期が迫った時に行動に移したくなるんだろうな。
人間を救えるのは神ではなく人間だけと語る物語。そして他者への干渉が自分を救える手立て。それが他者には自慰行為に見えても。人はそんな風に関わり合って生きて、死んで行くんだね、きっと。いがみあっても、支え合って生きている。リズや元妻が罵り合っても主人公の大きなカラダに寄り添い耳をつけ喘鳴を聞く時、しばし安らぎの時を過ごしているのが良いね。そしてその姿はクジラの親子のようだった。
ラスト前のリズの『下で待ってるね…』に涙腺崩壊。エンドロールの深い海に響くクジラの鳴き声(クジラの歌)の様な音から浅瀬にいる様な海の音と音楽に変わる中、深く余韻に浸っていられた。
ふとブレンダン・フレイザーの若かりし頃に出演した映画『ゴッド アンド モンスター』が観たくなった。今とは立ち位置がまるで違う役柄。ラスト幸せな気持ちになれて好きなんだな…
