ダーレン・アロノフスキー監督の最新作。舞台劇の映画化でA24が製作。
心身のバランスを崩して表舞台から遠ざかっていたブレンダン・フレイザーの奇跡的なカムバック劇。
本作でフレイザーが演じたのは、体重272キロの孤独な中年男性。離婚後疎遠だった娘との絆を取り戻したいと願う主人の“最期の5日間”を、ワン・シチュエーションの室内劇という様式で映し出す。
映画の完成度に圧倒されました。
主人公のビジュアルや部屋の異様さに引き込まれ、最後まであっという間。
出演者の演技も全員良かった。
人それぞれに地獄があり、人それぞれに救いがあるのだろう。
自分勝手に振る舞って、赦されたいのもまた人間なのだろう。
観るたびに考えさせられる映画だと思います。
追記
苦しい時に読んでいた大好きなエッセイ。
死ぬ時にはこのエッセイを聴きながら死にたかったのだろう。
ラストでは書いた本人に朗読してもらう。
主人公はまさに天にも昇る気持ちだったのかも知れない。