ラピュタん

ザ・ホエールのラピュタんのレビュー・感想・評価

ザ・ホエール(2022年製作の映画)
4.3
実に素晴らしい脚本
メーキャップ太鼓判
主演男優賞は納得✨

観るものを惹きつけ、惑わし、驚きと共に感動の岸辺へと誘う…
本作では脚本の魅力にも余韻ひとしお✨

これぞ室内劇の醍醐味🍸

さて、本作をアディクションとアンカー⚓️
という側面から観賞してみましょう🤔
前者は麻薬のように、後者は愛情によって人をつなぎ止めるもの 対照的です

🟪アディクション🚬🍶
 どうにも止められない衝動の波…

食べる食べる チキン🍗にピザ🍕に…

大麻はアディクションを引き起こす
でも、高脂肪食ほど強力な作用ではありません

ホエールと化した、哀しみの積雪🪞⛄️
巨躯の途方もない重さは、流した涙の量💧🥲を暗示する…

🟥アンカー⚓️
 この地上につなぎ止める精神的な錨 愛

チャーリーにとってのアンカーは?
それは当然恋人であり、また娘エリーであったのでしょう

若い宣教師にとってのアンカーは?
宗教は、彼にとって真の⚓️なのか??

可哀想なエリー💧
彼女は8歳の時点で父を失い、やがて母をも…

 エリーにとってのアンカー⚓️とは❕


⭐️エリー役のセイディーさんの可憐なこと💖
 彼女の存在が、画面上でもまさに救い
 となってくれました 眼福✨💖

 最初、彼女は復讐心を顕にする…
 白鯨に片脚を奪われ、生涯を復讐のみにかける
 船長エイハブそのものでした

⭐️ホエールになりきっていたフレイザー
 その巨大な体躯、そのゆったりとした動き
 そして優しくも哀しみを宿した眼差し🐳
(あの目は、絶対にトドではないっ)
 引き篭もった彼は…白鯨そのもの

 主演男優賞、おめでとうございました🎉

 肥満し浮腫みきった主人公チャーリー
 をして観客をここまで引き込むなんて!
 もはや神技🐳でしょう!

⭐️喘鳴が止まらない彼は、笑うだけで
 ゼロゼロゴホゴホと咳き込んでしまう!
 その表現のなんとリアルなこと!
 地味ですが、そこが実は白眉シーンのひとつ
 かなー 次点は、食べっぷりでしょう😅

⭐️ 末期の心不全に治療は無力ですから
 彼はどちらにせよ助からない…
 でも、チャーリーは自ら病状の悪化を期待して
 いたかのよう…それも長い長い時間

 死へのアディクションともいうべき?

⭐️メルヴィルの小説の語り部はイシュメイル
 本作におけるイシュメイルは? 
 隠されたイシュメルがいると思うのです
 →ネタバレに!

⭐️脚本家は、アンカー⚓️としての言葉を
 言葉の持つ力を愛しているのだなあー、
 と感じました しみじみと
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