猫目

ザ・ホエールの猫目のレビュー・感想・評価

ザ・ホエール(2022年製作の映画)
3.4
ブレンダン・フレイザーの寂しげな表情、ファットスーツ(立ち上がった時、本当にホエールに見えた)演技、時折入る頭の後ろを引っ掻かれるようなノイズ音楽、監督独特の沼底にいるような不安感満載の映像、相変わらず宗教への皮肉目線はとても良かった。

でもね、チャーリー、ちょっと身勝手過ぎないかなー?自身の希死念慮に巻き込まないで、残される側の気持ち汲んで

これまでの蛮行と今の状況を見る限り赦しを請う立場ではないのでは?なチャーリー。エリーもまあまあ邪悪だし。私が子育てしてる(た)なかで、嗜虐性の増長というのは一番の脅威なのだが、それが悪い方向へ見事に出たのがエリーで人の嫌なところだけを観させられたという感じ。トーマスにした事も結果好転しただけで、本来は陥れる気満々だったし。こういう人間を作り上げた一助になったチャーリーの功罪は大きいし、今更家族団欒て!自分の散り方を選択するということが尊重されなければならいとしたら、カロリー高めのサブサンドなんかを作るリズはとても優しいと思いました。
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