「何か手伝う？」「大丈夫だ すまない」「なぜ謝るの？」「ごめん何となく すまない」
2023アカデミー賞🏆ノミネート作品を追いかけて。『エルヴィス』、『イニシェリン島の精霊』に続き今回はユーネクでやっとupされた『ザ・ホエール』。
今年は生まれて初めてアカデミー賞授賞式前からノミネート作品を熟知してみたが、一番の衝撃は本作の主演がハムナプトラ兄さんだった事実だ。
ブレンダン・フレイザーってだっれ？👧🏻クリス・ペプラーがWOWOWで紹介していたのを聞いた瞬間、ひな壇芸人と化し「ハムナプトラかい！」とソファを立たずにいられなかった。
そういえばハムナプトラ以降お見かけしていないなと思っていたので、まさかの再会に感激。でも、どしたん？って。やっぱり本編を観ても「本当に本当にハムナプトラ兄さんだよね？」が止まらなかった。
何回確認しても、信じ難い事実。
まさかだけど、本当に体重増やしたんか？と思ったくらい動作や身体、皮膚も肥満症の人そのもので、調べたら特殊メイク。
もう特殊メイクじゃなく、ハリポに出てくるポリジュース薬🏺を飲んだとしか思えないレベルの別人。
肝心の内容だが、私の大好きなA24らしい"陰"のエッセンスがこれでもかとばかりに散りばめられていたし、やはり台詞も小説を読んでいるような気付きを与えてくれて、そういう意味では納得のノミネート(何様☺️)
舞台は留学先だった🇺🇸のアイダホだと分かり、なんとなくノスタルジックな気持ちにもなった。
ただ、哀しすぎるな。
余命わずか、体重は272kg、引きこもり、オンライン授業のZOOM画面は身なりを曝け出す事ができず真っ暗な画面で音声のみ、心臓に負担が掛かっていてこれ以上体重が増えたら危ないと分かっていてもやめられない過食症状、ゲイである事、そしてずっと疎遠だった娘との再会、娘から罵倒され続ける日々。
人生のさ、最期の5日間をこんなに辛く過ごすなんて私には耐えられないな。
ブレンダン・フレイザー演じるチャーリーは、優しすぎるゆえ、不器用すぎるゆえ、真面目すぎるゆえ、純粋すぎるゆえ、傷つきやすいゆえ、色々な事に気をつかって生きてきたんだろうな。
ずっと「全部なにもかも俺が悪い、俺さえいなければ、みんなごめんなさい」と思いながら生きてきたんだと思った。
そういう人って、人に何かをしてもらう時に"ありがとう"より"ごめんね"が先に口から溢れるんだよな。
自分にも心当たりがあって、謝り癖って一度ついたら本当苦しいんだよねって、画面越しにチャーリーに向かい話しかけたくなった。
色々突っ込みどころもあるけれど、一応実話みたいね。
でも原作は日本語訳にはなっていないらしいし、所々映画と違う部分もあるとか。
個人的には、ガンビーノのダン。てめえは！となった私。ちなみに、ガンビーノというピザ屋はイタリアンレストランとして実在しているらしい。
▷あくまでも私的なツッコミMEMO🗒️
・ハムナプトラの人だと言われても納得するまで時間が掛かった 髪の毛どしたの？
・床に落ちたスマホを取ることができません
・健康保険がないから病院に行きたくないです
・部屋の鍵は閉じ込められた際に人がいつでも出入りできるようにしておる(窃盗きたらアウトじゃねーのか？)
・血圧の数値238/134はだめだろ
・看護師リズがバスルームでオラつきながらトイレットペーパーの交換してるシーンは嫌だった 結果、親友みたいだったけれども
・リズ ヤニ吸いながら看護 チャーリートイレ中は🚬休憩
・死ぬって分かっていてもファミリーサイズのフライドチキンを貪らずにはいられないの分かる チキンが安定剤
・鯨に感情はない？ま？😳
・本当によく一人で生活できてるなと。彼の一挙手一投足にハラハラしてしまう
・血圧の数値でググり数値が意味することを知ろうとするシーンがリアル 気持ちが分かる
・チョコバーを貪るシーン 味わう余裕はないのよ 心の穴を食で満たそうとする しかし心の穴は食じゃ満たせない
・在宅でオンライン講師の仕事をしているだけでもすごいと思うんだが 働く意欲を維持できるのはなぜだろう
・チャーリーが食べ物を詰まらせた時のリズのおらつきにびっくりする すげえ高齢者患者いじめてそうな看護師
・ニューライフという実在する謎の宗教
・ストローで飲む容器なに？ウェットティッシュのでかい容器より倍あるが？
・リズ実はいい奴でまとまるもやもや
・1冊のノート、嫌々ながらも心の絶叫をありのまま綴った娘、全て受け止めなんなら共感を覚える父、こういうコミュニケーションいいね
・娘何考えてるかわかんねえ
・チャーリーの周り、金くれくればかり 見てらんない
・演者全員芝居がばかうま
・結果皆辛い
・ガンビーノのダン...
・トーマス、はあ？
・複雑、死ぬ間際にやっと分かり合えなかった娘と気持ちが通じ合えた なんだかな
▷残った台詞✒️
「明確で説得力ある文章を書くことだ 考えを効果的に伝えるために」
「推敲を重ねるほど優れた内容になる 整えるたびに考えがより明確で説得力あるものとなる」
「いつも"もう死ぬ"と思ってる」
「見てるのはつらい 友達だもの」
「分かってるさ すまない」「今度謝ったらナイフで刺す！」
「私も将来太るわけ？」「いや そうじゃない 僕は昔から大柄 コントロールできなくなっただけ」
「8歳で別れたきりよ 宿題で絆を取り戻すの？」
「君の怒りは分かる だが…世界中に向かって怒る必要はない 僕にだけ怒れ」
「君はすばらしい ぜひそのことを知ってほしい 望みようがないほど最高の娘だよ」
「あなたを不快にさせるって超簡単ね」
「"僕の人生は刺激的にならないことを受け入れよう"」
「考えたことはないか？どんな人であれ誰かを気にせずにはいられない」
