大きな鯨は
住処から出られず
離れた告解室へ
泳ぐことはできず
後悔と懺悔
仮初めの神父
閉鎖された住処に
交錯する罪人たち
知らぬうちに
告解室に変容す
神に見捨てられた
我が身
一刹那
愛する一人の
神となる
_____
男の懺悔とその幕引き
彼の薄暗い自宅が
告解室を想起させる
告解室に足を運ぶことができない
物理的にも教え的にも
そこに救いはあるのか
男の周りには
罪人が集まり
奇妙に捻じれ
皮肉にもそこが告解室に
そして
奇跡が収斂する
拡散ではなく
唯一の娘へ
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ダーレン節がたまらない
これは神の創生物語
悲しいほど極小した創生
絶望の境遇から
僅かな奇跡の
可能性を輝かせる
美しく優しい
救いの物語