HAYATO

ビリーバーズのHAYATOのレビュー・感想・評価

ビリーバーズ(2022年製作の映画)
3.6
2023年495本目
R15+
磯村勇斗さん長編映画初主演作
山本直樹原作の同名コミックを、『アルプススタンドのはしの方』の城定秀夫監督が実写映画化
ニコニコ人生センターという宗教的団体に所属している男女3人が、無人島での共同生活を送る物語
城定秀夫監督らしい濃厚な性描写が炸裂しているので、1人で見て正解だった。
AVとは違った性描写の見せ方の工夫は流石という感じがする。
瞑想や夢の内容報告、テレパシーの実験など、メールで送られてくる様々な指令を実行しながら、時折届くわずかな食料でギリギリの生活を送る様子からは、3人が完全に宗教に心酔しきっていることがわかる。
招かれざる客の来訪を機に、3人の欲望が露わになっていく様をエロティックに描いた後半は、滑稽でもあり恐ろしくもある。
辛い現実から逃れようと入信し、その結果洗脳され、異常な状況にあることを全く客観視できなくなってしまう人が多いのだろうなと思った。
安住の地への道が絶たれてしまった信者たちは、どのように社会生活を歩んでいくのだろう。
めちゃくちゃな理論を展開して、どんどん変態度が増していく議長さんは極めて狂気的で、演じた宇野祥平さんは、やはり「激ヤバ感」を出すのが上手すぎる。
身体を張った演技を見せてくれた北村優衣さんは、本作を見て初めて知ったけど、朗らかな雰囲気のある素敵な女優さんだった。
終盤に登場する毎熊克哉さんは『猫は逃げた』と『愛なのに』にも出演していたので、城定監督のお気に入りっぽい。
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