真っ黒こげ太郎

KKKをぶっ飛ばせ!の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

KKKをぶっ飛ばせ!(2020年製作の映画)
4.5
殺られたら、殺り返せ!!!

だが、殺すだけでは生ぬるい。

目には目を、玉には玉を!!!




1971年のテネシー州。

刑務所を脱獄したブランドンは姉アンジェラ、兄クラレンスの助けを借りて、亡き祖父が所有してた廃牧場へやって来た。
3人はほとぼりが冷めるまで一緒に潜伏する事に。

だが、その牧場は白人至上主義団体”KKK(クー・クラックス・クラン)”の活動拠点だった!!!!
しかも、そのKKKは黒人の肉を焼いて食べることを至上主義としていたヤベェ連中だったのだ!!!

3人はとっ捕まり、ブランドンはタマを焼かれ(!?)、クラレンスはムシャムシャと喰われ、アンジェラは犯され、と悲惨な目に遭う。
ブランドンは拘束を解いてアンジェラを救出。
2人は殺された兄の仇を取る為、強烈な反撃を開始した!!!!




黒人の肉を喰う白人至上主義団体と容赦ナシの黒人兄弟の壮絶な血みどろバトルを描いた、リベンジ・バイオレンス・アクション映画。
Z級ヘボヘボ映画配給会社のトカナ(現:エクストリーム)によって配給&劇場公開された低予算バイオレンス映画。

監督は「ウィンタースキン」や「ブラッドムーン」、「ソードリベンジャーズ 復讐剣」等の激安ショボショボZ級ホラーを手掛けるチャーリー・スティーズさん。


本作は70年代の黒人によるKKK皆殺し事件を映像化したとの事らしい。
が、監督が監督なだけに社会派なアレコレや考えさせられる展開は皆無で、ただひたすらにイカレた白人至上主義団体と兄を殺され復讐に燃える黒人兄妹の殺し合いを描くだけというほぼストーリー性は皆無な内容。
前半20分の導入が済んでからは、最後まで殺し合いとバイオレンスの嵐で78分の短尺をひたすら血みどろバイオレンスで駆け抜けるという潔い構成である。w

ちゅー訳で肝心要なグロ描写についてだが、実に汚くて悪趣味なグロゲロスプラッターが盛り沢山。
やたら血噴き出まくりな弾着や首チョンパ、そして内臓抉りに眼球破壊とグログロな場面が目白押し。
特に何故か金玉破壊に力が入っており、ライターで炙るわ、もぎ取って潰して顔面に擦り付ける(!?)わで、タマ絡みのバイオレンスに妙な拘りを感じる。w
チープながら特殊メイクの見せ場や血糊の量も多く、チャーリー・スティーズ監督作史上最もスプラッター度が高い作品ではないだろうか。
(他の作品が酷すぎるとも言うが)


この血みどろ大バトルを彩るのが、登場人物の異様なまでのタフっぷり。
金玉を炙られバールで刺されても、内臓を引きずり出して咥えられても、背中からぶった切られてタマをもぎ取られてハチの巣にされてもなかなか死なねぇしぶとさが素晴らしい。w
(流石に首を刎ね飛ばしたり脳天を串刺しにされたら死ぬが)



正直、人体破壊描写とキンタマ潰しと需要人物のしぶとさしか書くことがねぇ!本作だが、短い尺の中で潔くグロゴアまみれの殺し合い展開を貫いてくれるのが嬉しいし、この監督お馴染みの低予算すぎてモッサリなワチャワチャ騒ぎもここまで徹底されて書いてくれたら楽しい。
(銃で撃ちあう場面もあるけど、クオリティはお察しください)



当たりハズレが激しい(殆どハズレだが)チャーリー・スティーズさんの作品の中では今の所本作がベストなんじゃないでしょうか。
(未公開な作品がまだ沢山ありますが)

汚くてショボいので人を選びますが、ヘボさやユルさをもろともせず、血みどろバイオレンスとオゲレツグロゴアスプラッターで最後まで貫き通した快作。(と言っていいのか…w)


因みに例によって今作も劇場公開されましたが、流石に劇場公開できるクオリティではないな。
…で、でもまぁ、こんだけグロゲロ見せてくれるなら、劇場で見ても後悔はしない…かな?(スプラッター映画に甘い文章)