うにゃ

ハッチング―孵化―のうにゃのネタバレレビュー・内容・結末

ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

愛犬家注意。鳥も!

この映画はフィンランドの映画か〜フィンランドで思い出すのはアキ・カウリスマキ。ちょっとシュールで笑えてほのぼのする作品が好きだ。
今作の監督はハンナ・ベルイホルム。初めて聞くお名前。
あらすじにも惹かれてとてもワクワクしながら観賞。

怖っ。
初っ端からママ怖っ。
いくら部屋をめちゃくちゃにされたからといって、カラスの首ゴキって。
しかも娘ティンヤに「生ゴミよ」と渡す。
配信ママ怖っ。

母親は娘に不倫現場見られても、「大人には特別な友達が必要なの。わかるでしょ?」
ティンヤ「もちろんよ」
顔がもちろんの顔じゃない…。しかしよかったと部屋をあとにする母親。

母親も訳あり。怪我をしてスケートが出来なくなったんじゃ…みたいな演出がある。
ティンヤと同じような子供だったのかも。

そんな母親から体操も完璧にこなせとの圧からも色々ストレスMAXティンヤ。
父親に不倫を打ち明けるか悩むティンヤ、しかしその後、父親は母親の不倫に気づいているがそのままにしている事を知る。

不倫相手テロの家で週末を過ごそうとティンヤを誘うヤバい母親。
意外にも不倫相手テロがいい人な感じで、抑圧されていたティンヤは若干救われる…が、ティンヤが育てたアッリのせいで最悪な別れに。
帰りの車中ブチギレる母親。ひどい言葉をティンヤに浴びせる。可哀想なティンヤ。

しかも家に帰った後、アッリことが母親にバレる。「どうなっちゃうの!?」と思ったら「いなくなってほしいんでしょ?」とティンヤに包丁を渡す母親。
まさかの共闘!!母親のキャラクターが想像の斜め上をいく。

そして、ティンヤには悲しい最後になってしまった。
が、アッリがティンヤになりかわり母親は救われるんだろうな。
口が裂けて治る演出が良かった。
上から冷たい目で母親を見下ろすカットが最高だった。今まで母親から抑圧されてきたもの全てを詰め込んでいる気がした。
見下ろされる母親の表情もいい。

この監督さんの別の作品も観たい。面白かった。
うにゃ

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