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はい、泳げませんのbibooのネタバレレビュー・内容・結末

はい、泳げません(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

私は泳げない立場なので、最初おばさんが突き落としたくだりとか言語道断すぎるし、かつ泳げないリアクションが過剰に見えてしまい、尺の都合もあるとは思うが全く泳げないから泳げるまでがそつなさすぎて長谷川さんの演技は泳げる人の泳げない演技に見えてしまった。水面に上がる瞬間に苦しくなるときの強迫観念が掻き立てられるようなアップの演出は良かった。

あと女たちが厳しく冷たすぎやしないか。結構ハードな理由から泳げないのに、ストーリーが進むにつれてだんだんと心のリハビリというより荒療治に見えてしまった。
息子を助けようとしたという事実が前提としてあるから、クライマックスでわだかまりが解けるまでは一方的に当たり続ける元妻に全然気持ちが寄せられなくて、何にも整理がついてなくて実感すらも掴めてない時に泣けない人の方が理解できるから、周りからも責められてかつ自分自身にも突然キレるように責めていて、責める部分が強すぎてもう一押し人柄が見えるセリフが欲しかったような気もする。小鳥遊さんの人間性が掴めるようで掴めなくて、ただ不憫に見えて、なんだか感情移入が中途半端になってしまった。

あとクライマックスで何で美容師の彼女とコーチが会ってたんだとか、夜のマンツーマンとかありなのかとか、マンツーマンなのに温水プールなのは贅沢だなとか、コーチがソロでメインに写るスイミングスクールのポスターとかあるんかなとか細かい余計な突っ込みを入れたくなる演出だった。
ティザービジュアルが良かったので期待しすぎてしまった。未見だが、これは原作が良いパターンなんだろうか。

水中で涙を爆発させるシーンだけグッときた。
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