青二歳

ひみつのアッコちゃんの青二歳のレビュー・感想・評価

ひみつのアッコちゃん(1989年製作の映画)
3.4
東映アニメまつりオリジナル作品。顔は赤塚キャラなのに数名やたらスタイルがいい不思議な作画…だが赤塚スタイルの漫画的表現がそのままアニメーションになっていて見とれてしまった。走る時に砂煙が立ったり、足が省略されたり(高速で目に見えない設定)、走り抜ける人の横では高速回転したり、文字通り目を回したり…ここまで来るとさすがにナンセンスだけど、なんかほのぼのしちゃった。
またアッコちゃんの声もかわいいし、オープニングのアイドル感もすごい。
加えて話がナーバスで見応えある。子供達の大切な空き地を守るため立ち上がったものの、実はリーダーの大将の父親がマンションを建てるという。父親と友達の間で板挟みになる大将。子供達からすれば遊び場で、どうにかお父さんにマンション建設を諦めてほしい。しかし工務店のお父さんからすれば一生の夢。児童アニメだから子供達に沿うので、お父さんが本当に幸せかどうかは微妙なところだとは思うけど、お父さんの初恋から今に至るまでの人生の幸福が伺えて、あの結末もアリなのかなと思えるようになっている。

「あなたの知らない世界〜タンバ〜タンバ〜」とか時事ネタが面白い。「ゲゲゲの鬼太郎で言ってたんだよ、猫又にはマタタビだってな!」など大らかな時代の良さがあってよい。
エンディングの逆再生が謎すぎて却って斬新…
青二歳

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