死んだのに死んでない⁉︎
BLMを意識した作りだろうが、テヨナのぶっ飛んだキャラ以外は正直退屈。訴えたいことはなんとなく分かるんだが…。ただ映画ネタがたくさん“ぶっ掛けられる”ので小ネタは面白い社会風刺系スリラー。
これはアメリカ社会、もとい黒人社会をより身近に感じて生活でもしていないとイマイチ理解がしづらい構造になっています。
ところどころ主要キャスト3人のセリフの応酬(特にテヨナ・パリス演じるヨーヨーのキャラがぶっ飛んでいて面白すぎる)に笑わせられるんですが、自分が本作における当事者意識が欠けている分なんとも理解が追いつかない部分がありました。
とはいえ、タイトルから想像できる通り、クローンが内容にかかわってくるのですが、“同化”の恐ろしさみたいなものは凄く伝わってきます。
観る意義はあるかなと思います。
スリラーとは書きましたが、コミカルな作風でもあるので、全体通しては割と気軽に観られる感じです。
お笑い担当がジェイミー・フォックスとテヨナ・パリスの二人で、主人公のジョン・ボイエガは終始真顔で真面目。このバランスが上手くお笑いトリオとして成立していて、彼らのキャラクターはかなり面白いんですけどね。
ただこの監督、今後の作品の脚本次第ではめちゃくちゃ面白い映画を撮りそうな予感はあります。
ってもともと『クリード炎の宿敵』の脚本書いた人なんですね。ジョエル・テイラー監督の今後に期待したいです。
〈キャスト〉
フォンテーヌ(ジョン・ボイエガ)
スリック・チャールズ(ジェイミー・フォックス)
ヨーヨー(テヨナ・パリス)
ニクソン(キーファー・サザーランド)
※2023年新作映画126本目
※2023年自宅鑑賞129本目
