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HUSTLE ハッスルのたにたにのレビュー・感想・評価

HUSTLE ハッスル(2022年製作の映画)
3.9
【罵声に耐える】2023年30本目

プロバスケットボールチームのシクサーズでスカウトマンをする男が、スペインの建築労働者で日の目を見ない22歳のバスケの天才を発掘し、NBA選手の道へと導くために奔走する。

全国各地を巡って、才能ある若者を探すスカウトマンは、家族と過ごす時間も少なく、かつ理解ある経営者の後を継いだ息子からは敵対視され、居心地の悪い境遇であった。
彼は不慮の事故でバスケプレーヤーを諦めた過去があるのだが、その思いをスカウトした若者にまるで夢を託すように全身全霊を込めてぶつけ、そしてサポートするのである。

コーチング能力にも長けた彼だからこそできたことだが、その思いに応えるように若き青年は着実に成長していく。
精神的、体力的、能力に至るまでどのようにして向上させていったのかが、テンポよく、時にはカメラのアングルをリズミカルに切り替えることで上手く描写しています。

また、本物のNBA選手を起用していることで、クオリティやプレーのカッコ良さは素晴らしく、見ていて興奮するシーンが多い。

"努力は才能を上回る"という文言は、時に綺麗事のように聞こえるものだが、その"努力"が見事に描かれているし、どちらかというとスカウトマン自身の努力こそがこの映画のポイントかなと思います。

YouTubeのようなSNSを利用した拡散ネタは、Netflixぽいなという印象。

とにかく金が絡んでると人間本気ですよね。日本では扱いづらいテーマです。
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