うにたべたい

シン・感染恐竜のうにたべたいのレビュー・感想・評価

シン・感染恐竜(2021年製作の映画)
2.9
「シン・エヴァンゲリオン」、「シン・ゴジラ」、「シン・ウルトラマン」、「シン・仮面ライダー」の4作ある庵野秀明監督の"シン・シリーズ"。
4社にまたがった4大ジャパニーズ・ヒーローに続くシン・シリーズの次回作は、まさかのアメリカ製作品である本作、というわけではもちろんなく、シン・シリーズっぽいタイトルをつけた全くの別ものです。
原題は"Ebola Rex"でそもそも"シン"ついておらず、邦題をつけた担当者の便乗してやろうという心意気を感じます。
パッケージにでかでかと書かれた「うわっ!ダマされた!」の文字は一応、「シンシリーズじゃないのでダマサれないでね」というアピールでしょうか。
ガチで騙される方はいないとは思いますが、"シン"が流行ってるから同じ"シン"がついてる本作を見ようという私のような方もいると思うので、ダマサれないように感想を書いておきます。

結論から言えば、ダマサれました。
タイトルの通り、感染した恐竜が登場して暴れますが、主役はパッケージにもある感染恐竜ではなく、薬中のゲイと、ゲイに目をつけられた一般男性・エリックです。
エリックは一般男性といいつつ満更でもない雰囲気もあり、関係性がよく分からなかったのですが、とにかくこの2人、特にゲイの方が暗い密室で大暴れするストーリーですね。
なぜかエボラウイルスに感染した恐竜が街中を走り回って、街の人を食い殺していきます。
一応軍隊が出動したり、恐竜保護活動家や恐竜を追うYouTuberなど、なにかやりそうな人々も登場するのですが、あっさりと恐竜ががぶり。
エリックは絨毯のセールスで理不尽なクレーム対応をして、薬中のゲイは恐竜の出現でイカれてしまいます。
かわいそうなエリックは薬中に監禁され、殺人スズメバチが登場してみんな死んで終わるという、自分でも書いててよくわからないですね。でも大体あってると思います。

おもしろかったかというと、そこは当初の想定からはずれず、おもしろくはなかったです。
恐竜特撮がしょぼいのは低予算であることを鑑みるとかなりがんばってたと思いますが、ゲイのくだりもマジメに作ってこうなったのではないだろうかと思わないではない微妙なできになっているため、ネタにするにも微妙でした。
70分強を捨てる覚悟で観る作品だと思います。
嫌なことがあって忘れたい夜など、名作で頭を働かせたくないときに観るとグッドですね。