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まなみ100%のプライのレビュー・感想・評価

まなみ100%(2023年製作の映画)
4.8
監督を務めた川北ゆめきさんの実体験を基に、10年間も想いを寄せた女性"まなみちゃん"との10年間の記録が再生される青春映画。

瑞々しくも生々しい。男性目線で男女の恋愛脳の違いがヒシヒシと伝わってくる。男性は自分を受け入れてくれる女性に靡く。男性は好きだった女性の記憶がデスクトップの目に入る位置に永久保存されている。それに対して、女性は…。本作は男性から見れば、女性の心が全く理解できなかった若い頃の過去を刺激する。(私は20代男性だが、今でも女心を分かっていません(笑))多くの男性たちの記憶に居たであろう、まなみちゃん的存在が蘇生し、デスクトップのファイルを開いて記憶を再生させる。一方、女性目線からは「女性の恋心って、そうなんだよね」や「男性って、好きだった女性のことを長い期間、引きずるんだね」と客観的に見れる作品だと思う。(私が男である以上、全くを持って断言は出来ません。)

歌曲の挿入がジャスト・タイミング過ぎる。劇伴が少ない中、ここ1番の感動ポイントでピン刺しする。やり口はセリーヌ・シアマ監督の『燃ゆる女の肖像』と『秘密の森の、その向こう』の音楽の挿入タイミングと同じ。


⭐評価
脚本・ストーリー:⭐⭐⭐⭐⭐
演出・映像   :⭐⭐⭐⭐
登場人物・演技 :⭐⭐⭐⭐⭐
設定・世界観  :⭐⭐⭐⭐⭐
星の総数    :計19個


~~以下、ネタバレで川北監督と私の年齢が同じだから分かる余計かつ謎すぎる解説~~

◯劇中で流れた森山直太朗さんの曲『虹』は、90年代初頭生まれの者たちの卒業シーズンの合唱曲として使われていた。ちなみに、私は中学時代の卒業式で歌っており、音痴をかましていた。

◯町くんの妻が妊娠したと聞いた時、熊野くんが町くんの子供に付けようとしていた名前こと「プチモス」・「ラーバモス」・「グレートモス」は全て『遊戯王』に出てくるモンスターカード。原作漫画およびアニメに登場するインセクター羽蛾というキャラクターが使用するカードであり、インセクター羽蛾は遊戯王界隈やニコニコ動画界隈において「覚悟しろよ!この虫野郎!!」や「ずっと俺のターン」といったネタでお馴染みである。興味があったらYouTubeで彼の名前を検索してみよう。
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