このレビューはネタバレを含みます
美しい映画だ。
普通こう言うハンサムな俳優とカワイイ女優、そしてサーフィンが題材だとカッケェロックとド派手な映像を売りにしたワイスピ風映画になると思うんよ。
でもこれは違う。それがオープニングの時点でハッキリと感じてくる。
マーク・アイシャムの電子音で奏でる静か且つ不思議な音楽と共に、パトリック・スウェイジ演じるボディらしき男がサーフィンする映像とキアヌ・リーブス演じるジョニー・ユタが雨の中射撃訓練を行うシーンが交互に行われる。
普通の映画だとかなりカッコつけるような撮影と編集を行うだろうが、この映画の場合あまりカッコつけない、それがかえって唯一無二のカッコよさを生み出すことに成功したのだ。
役者陣もまた素晴らしい。
主演のパトリック・スウェイジとキアヌ・リーブスは言うまでもカッコイイのだが、僕はジョニー・ユタの相棒役を演じるゲイリー・ビューシイが無茶苦茶カッコよく写っていることに心の底から驚いた。
あの沈黙の戦艦のクリル中佐だぞ!セガールの鍋にツバを吐いたクリル中佐だぞ!
でもなんじゃこりゃ!この映画のゲイリーがここまでカッコいいなんて!
ホワアアアアアア役者って凄え!!!
ストーリーも素晴らしい、この世界を最大限に楽しむために生きるボディとその男を追うユタ。
彼らが余りにもキャラ立ちしすぎて心を奪われかけてたけど、ラストのあの大波に向かって行くボディの姿を見て心の防波堤は崩れ謎のノスタルジーな気持ちになってしまったよ。