平田一

REBEL MOON ー パート1: 炎の子の平田一のレビュー・感想・評価

REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)
3.4
“これはヒーローではない。レベルズ(反乱者)の物語。”

ザック・スナイダー監督(『マン・オブ・スティール』『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダー・カット』)が「スター・ウォーズ・シリーズ」用に持ち込んでいた企画をNetflix製作で映画したSF映画。軍事力・財力・政治力の全てを手にしている巨大帝国の侵略に抗う戦士たちが描かれる。二部作たる本作の後半戦『PART 2 傷跡を刻む者』は来年4月19日より独占配信予定。

まずはfilmarksさん、ありがとうございました!

(日本語吹替え版を務めた沢城さんや神谷さんなど)豪華スタッフ・キャスト登壇、しかもアミューズメントパークのジャパンプレミアにまさか当選出来るなんて、ホントラッキーだったです。それにスナイダー夫妻からチラシにサインも貰えたし(デボラさん、風みたいに動くスピード早かったw)、夜勤明けの体を押して来た甲斐がありました(休めよ)w

さて肝心の本編は夜勤明けの有り体なのでシラフな評価は配信以降。ですが先に言ってしまうと、

「ヴェルト」の序盤がハンパない!

主人公たるコラが何でこの星に住み着いて、見捨てられず戦うことを決めた動機にピッタリで、しかもそこに帝国たる「マザーワールド」の侵略で戦士としてのコラが目覚めるパートがメチャクチャ熱かった。興味深いのが監督のトレードマークの演出(スローモーションなど)がしっかりと要所要所に意味を宿していたとこです。これは是非本配信を見てほしいとこですが「一線」や「躊躇」を越えるに思えて滾っちゃいました! 明けの仮眠も最小限しか取れなくってヘトヘトなのに、一気に体が目覚めてしまったぐらいにエナジーMAXです! エナジードリンク過剰摂取レベルに素晴らしかったし、一気に映画の期待値上げる最高のパートです(帝国のとある兵士の勇気もカッコ良かったです)!

ただ、以降の肝心要の仲間探しパートには忘れたかった眠気が戻ってしまうぐらいに違和感です。いや、別に仲間のキャラや状況への不満でなく、パートパートが駆け足じみて話に浸れなかったです。チャーリー・ハナム演じるカイが加わる過程もそうなんですが、いくらなんでも仲間になるの早すぎね?って思います。一応そこにも明確な意図はあるにはあるんです。にしたって流石にホイホイアッサリすぎると思います。その他の仲間にしても、チーム・レベルズ加入の決め手に説得力が不足というか、え、何? スタッフ内に“シザーハンズ”いましたか? ってぐらいにどうにも頂けない(疲れてウトウト寝ちゃったし(それお前の責任じゃんw))。フークアの『マグニフィセント・セブン』の方が巧みかと。

ただ聞いた話では、後にNetflixで4時間のR指定バージョンも出るらしく(ディレクターズカットもとい《スナイダーカット》らしい)、この間の『ナポレオン』も4時間の《リドリー・スコット・カット(敢えてここではこう呼びます)》が後に配信だとか。これについてはコメント欄でちょっと語ってみたいので(“シザーハンズ”の意味も含め)、もしも興味がありましたら、あとで下記も見てください(段落毎に投稿します)。

とにかく明確に全体的な本作への言及には、配信と後編、スナイダーカット版の解禁とちゃんとシラフ(酒飲んだみたいに言うなw)でそれらを観終えた後ですね。でもやっぱりヴェルトのパートはこれから先何十回も繰り返して見たいほど、ハチャメチャにカッコいいし、そしてエモーショナルです! あれだけでも価値アリですし、今だからこそ響きます!
平田一

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