予告を見て「これは見ないと！」と思った人も多いハズ。
しかし予告を見たところでどんな話なのかは全く分からない。だからこそ興味がそそられる。このたぐいの興味の持ち方をするのは結構珍しい気がする。それだけジョーダンピール監督作というブランド力が大きいのだろうが、それでもこれまでの作品とはひと味もふた味も違うただならぬ雰囲気がそこにはあった。
結論からいうと、僕は監督の過去作の中でちょっと頭一つ抜けて面白かった。
小難しいメタファはあるが、そこに理解を示そうとしなくてもシンプルにアツい展開があるのも嬉しい驚き。
もちろん、色々と知らずに見たほうが面白いのは言うまでもないが、予告編にちらりと映るアレの扱いを知っていても第三幕は、とかく面白い。
ジョーダンピールも、今までに色濃くあった自身のアイデンティティ、経験を本作では排したというようなことを語っている。
だからこそ誰が見ても面白いエンタメになっている。あと、キャラクターがかなり際立っているのも楽しいところ。
特に主役格の人物はみんな大好きになる。
撮影監督はホイテ・ヴァン・ホイテマとあって、ちょっとどうやって撮ったのかと思う迫力ある映像が満載。
あと、クリーチャー造形も良かった。
ジョーダンピールさん、ますます目が離せない監督になったなぁ。
