セサミオイル

NOPE/ノープのセサミオイルのレビュー・感想・評価

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
5.0
最っ高でした!
最優秀NOPE賞と最優秀ジョーダン・ピール賞をあげたい!
ジョーダン・ピールは彼自身を超えたんですよ。
ゲットアウト、アスと濃密に作り込んだ作品の後、その2作品のテイスト1割、残り9割をエンターテイメントに振り切った。
ゲットアウトは素晴らしいけど、良く出来過ぎてダイナミックを失ってた。
アスは非の打ち所がないけどホラーというジャンルでというかっこ付きになってしまってた。今回はダイナミック且つジャンルの壁を打ち破ってきたと思います!
撮影監督はTENETのホイテ・ヴァン・ホイテマ。そりゃ豪華な絵になります。
大好きな「僕のエリ200歳の少女」「インターステラー」も彼の撮影によるものですね。

鑑賞中、口あんぐり。
えーー!?どうして俺が観たいと思った絵を見せてくれるのー!?
そこまでやってくれるのか!?と、琴線に触れるどころか13本全部ブチ切られた。なにか言葉が通じなくても理解出来るような原始的な欲求を満たしてくれるんですよね。
脳天カミナリ直撃なシーンがいくつかあった。怖くてびっくり!とかじゃなくて「嬉しいーー!」って感じ。快感をもたらす方向性ですね。
ほんでやっぱりお洒落なんですね。3作品全部に感じる事なのでここは監督の作風、作家性といっても良いかなと思います。何がどうというよりは全体的に知的で勇敢な感じがします。この監督、ほんとに信用できる。

ホラーなら当然気を遣って頂きたい音の部分も過剰なほど良かった。
映画愛、ハリウッド愛も伝わってきて胸熱。
原始の欲求を満たしてくれる物凄く新しくて物凄くオールドスクールな映画だ。

映画館おすすめ。
退屈なエンドロールですがその後なんか出てきます。エンドロール自体にも仕掛けあり、もうやってくれるぜ!って感じ。

妹さん、ウエスタンブーツがもの凄く似合ってたよ!