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NOPE/ノープのkuuのレビュー・感想・評価

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
3.8
『NOPE/ノープ』
原題 Nope.
映倫区分 G.
製作年 2022年。上映時間 131分。
『ゲット・アウト』『アス』で高い評価を受けるジョーダン・ピールの長編監督第3作。
広大な田舎町の空に突如現れた不気味な飛行物体をめぐり、謎の解明のため動画撮影を試みる兄妹がたどる運命を描いた作品。
『ゲット・アウト』でもピール監督とタッグを組んだダニエル・カルーヤが兄OJ、キキ・パーマーが妹エメラルドを演じるほか、『ミナリ』や『TWD』グレン役のスティーブン・ユァンが共演。

田舎町で広大な敷地の牧場を経営し、生計を立てているヘイウッド家。
ある日、長男OJが家業をサボって町に繰り出す妹エメラルドにうんざりしていたところ、突然空から異物が降り注いでくる。
その謎の現象が止んだかと思うと、直前まで会話していた父親が息絶えていた。
長男は、父親の不可解な死の直前に、雲に覆われた巨大な飛行物体のようなものを目撃したことを妹に明かす。
兄妹はその飛行物体の存在を収めた動画を撮影すればネットでバズるはずだと、飛行物体の撮影に挑むが、そんな彼らに想像を絶する事態が待ち受けていた。

隣県に土砂降りの中ぶっ飛ばして見てきました☂️。
帰りダルっ🥺。
ジョーダン・ピール(脚本・監督)作品は、ストーリーに何らかのメッセージが込められていることで知られていますが、『Nope』でもそれは変わらず、この作品は最も理解するのが難しく、だからこそ、それを望むなら楽しめると云える。
今作品を観た後、このメッセージが何なのかを完全に理解しようとしていたのですが、いろいろな説が考えられ、それがこの物語を面白くしてるんやなぁと。
今作品から得られるメッセージはおそらくひとつだと思いますが、それぞれの解釈や人生経験に基づいて、自分なりに分析できるだろうと思うとワクワクして他の方の説を知りたいと好奇心が沸きました。
はいえ、この映画のストーリーを完全に把握するには、細部までしっかり見るために、レンタルがはじまったらもう一度観たいと思ってます。
しかし、今作品のメッセージは抜きにしても、この映画のストーリーは個人的には面白かったし、謎に吸い込まれるように入っていけました。
劇場で観るとこの没入感がたまらない。
今作品の謎に完全に入り込むには時間がかかりますが、今作品においては、それは物事を設定するために必要なことだと思うし、いったん大混乱が起き、映画が完全にホラーになったときが本当に面白くなるときだと思います。
最初の部分が他の部分より遅く、必要であるにもかかわらずこの映画のペースを台無しにしてんのは否めないかな。
テンポは、ゆっくり燃えて、すぐに燃え盛るというのがベストと個人的な定義かな。
今作品は2時間10分余り長さですが、ある部分ではその長さを感じませんが、ある部分では感じて、残念ながらかなりの部分はそれを感じました。
今作品のテンポの遅さは、物語をきちんと伝えるために必要なものですが、もう少し短くできたのではないかと思うシーンもあります。
しかし、今作品でテンポの悪さに注目されないための重要なポイントの1つは、ある程度巧みな演技でした。
一人を除いて全員が全力を尽くしていると感じました。 
主な出演者は、ダニエル・カルーヤ、キキ・パーマー、そしてリッキー・パークを演じたスティーブン・ユァンです。
ダニエル・カルーヤとキキ・パーマーは正反対の兄弟を演じていて、兄弟がいる人なら2人に共感できる方もいるのではないでしょうか。
また、キキ・パーマーの演技が映画の最初と最後で変わり、このような状況にある人がどのように行動するかを示していたのもよかったです。
今作品は主にこの2人に焦点を当て、他の人物に十分な時間を割いていないため、この2人が最も際立っていると云わざるを得ません。
ただ、スティーブン・ユァンだけは例外で、作中の不安定な男をとてもうまく演じていて、この映画でもっともっと彼を見たいと思いました。
エンジェル・トレスを演じたブランドン・ペレアがもっと出番を与えられていたら、彼は本当に傑出した存在になれたんちゃうかな。
残念ながらIMAXで見ることができませんでしたが、今作品を見るならIMAXか音響設備の整った劇場で見ることがベストなんだろうな。
そのようにサウンドデザインは本当によくできていて、この緊張感のある雰囲気を作り出すのに役立っています。
UFOのサウンドデザインから、ランダムな音の断片までなかなか圧倒されました。
また、サウンドデザインもこの映画の恐怖を演出するのに役立っており、驚かされました。
また、今作品の音楽、特に最後の曲はとても気に入っています。
演出と撮影について、この2つの要素にサウンドデザインが加わり、この恐ろしい映画を作り上げました。
今作品ジョーダン・ピールの最高傑作ではないかもしれないがチェックする価値がある作品と思います。
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