このレビューはネタバレを含みます
ゲットアウト、アス、そしてこの作品と見てきましたが音や画面などの雰囲気作りはただでさえ良かったのがどんどん良くなっていってるなと感じました
Ｇジャンのデザイン最高すぎる
内部のシーンがほんと大好きです
ただ個人的にはそれでも「ゲットアウトは良かったなあ」と感じてしまう作品でした
それと言うのも、この作品では「チンパンジーが番組中に起こした傷害事件の被害者の話」と「UFOを記録しようと奮闘する黒人兄妹の話」が割と並行して展開されるのですが、それらが共通しているのはテーマだけで、ストーリー的には特に必然的な繋がりはなく正直完全に別個に語っても良いものとなっています
しかしそれが分かるのは全部見終わったからで、映画を見ている最中はそれが分からないため、「今UFOの話してるけどこれってあのチンパンジー事件とどう関係してくるんだ…？」に脳がいくらか割かれてしまい楽しみきれず、最後に結局関係なかったのかと脱力してしまいました
そしてどちらもアイデアとして魅力的なのに、尺を分け合っているために十全に語りきれてないのも残念
例えば前者なら「メアリーがなぜジュープのショーに来ていたのか」とか、後者なら「Gジャンに吸い込まれた人間は結局どうなるのか」「Ｇジャンはどういう存在なのか」「撮影監督さんを最後あんな狂気に駆り立てるだけの動機はどんなものだったのか」とかを個人的にはもっと見たかったです
ゲットアウトがあれだけ面白かったのは、「黒人を無自覚に見下し虐げる白人の話」とストーリーが1ネタだけでどシンプルだったからなんですよね
どうかこの頃に戻って欲しいです
あとこれは完全に私見ですが、
チンパンジーが特に優しくされたとか同じようにいじめられてたとかでもなくただただ人種がアジア人だというだけでジュープに対して親近感を見せるあのシーン、個人的にはメチャクチャに人種差別的だと感じました
きっとこの監督、人種差別のことを別に本気で問題だなんて思ってなくて、単に商売道具としか思ってないんじゃないですかね
白人の監督が同じことしたら大炎上してたと思います
