グランドシネマサンシャイン池袋のシアター12（国内最大のIMAX）で先週木曜までやってたんですけど、とうとういけませんでした。平日昼なのにいい席は全部埋まってるっていう。皆様わかってらっしゃる🕴
→追記
とうとう観ました。またやってくれたので。
国内二つしかない最大のIMAX。視界が全て映画になります。プラネタリウムか！特別な作品は、これで観たいですな！
ところで、テレビでも映画でも、チンパンジーって顔が黄褐色というか違う色じゃないですか。でも大人のチンパンジーって、オスメス問わず顔含め真っ黒になるんですよね。
なぜ大人のチンパンジーを全く見ないのか。危険すぎるからですよね。人の顔を食べ未だ逃走中のブルーノをはじめ、日本の動物園でもかつて女性飼育員が顔を…猿の話はいいか。
本作の話ですが！個人的2022ベスト級でした！例のアレに関する映像の全てと、中盤の追い上げからの最後の痛快さがめちゃくちゃツボ！ワタシは前二作品より好きです。キャストも、特にエムはすごく良くて、ゴーディはすごく怖かった。
以下内容に触れます。
ジョーダンピールだし、最初の聖書の引用からして構えるわけですが、それを逆手に取ったであろうスペクタクルのための演出にやられましたね。よかったなぁあの造形。
しかしそこはダンピー（今つけたあだ名）、やはり作品に意味を込めてないわけはなく、私が一番強く感じたのは「一方的に見ることの有害さ」でしょうか。名前を覚えられてもいない（誰からも見られてなかった＝黒人の騎手）OJ と、そのアナロジーとなるUFOを撮影して注目されたいエムの願望。後半に出てきた一方的に撮影してくる記者（お前の方が宇宙人だろ）の鏡面のヘルメット、自分たちがやろうとしてることは結局、この記者と変わらないんじゃないか？と自己矛盾を突きつける表現でしょうか。
それに対する結論が、ラスト付近OJが父を真似した”見てるぞ ”のジェスチャーでしょう。
洋画好きなら誰もが知ってる（だが決して真似はしない）例のポーズですが、自分の両眼を指差し相手を人差し指でさすのではなく、お互いの目を指してました。
これは、見る側もまた見られている、観てる側にも責任があるという事では？素晴らしい答えだと思います。そして、それをGジャンは画面いっぱいのピロピロで断固拒否した訳です。
…からの全く躊躇いのないAKIRAオマージュ（実写は何気に初めて見たような）！
そしてあの決着！マジ最高。監督がちゃんと生命に対する敬意を持ってることが伝わる爆発オチ。すげぇ🫃
ジュープのストーリーは、動物搾取が引き起こした事件にトラウマを持つ彼が、馬を犠牲にしてGジャンを見せ物にしたショーを企画しまた悲劇が起きてしまうという、上の相互関係にも繋がる悲しい物語でしたが、最後はジュープ君人形がとどめを指すわけです。風船にびっくりしたのはゴーディもGジャンも同じというアイロニー。
ここで、気管に詰まった人形の目がGジャンと睨み合い😉（ショーのシークエンスの描写から、あの四角い枠はGジャンの目。何気にレンズフードっぽい。）
その後に人形が動き、指差す形👉になってるんですよね。人差し指で！
ここはエムが殺したんじゃなくて、ジュープがやり返したという表現になってる！ここのセンスとか、本当素晴らしいと思う。
意図的に正体不明に描かれてるGジャンを何だったのかを考察することにあまり意味はないでしょうが、アレがでてるカットにいちいちワクワクして考えずにはいられない。
画面いっぱいのビロビロはそのピークですね。威嚇だろか？自在に変形できるんなら、最初にダメージを受けた旗を真似したのか？いや、あれは彼の感覚器で、あそこでGジャンは初めて人類をちゃんと見ようとしたのでは？
と思って改めてオープニングシークエンスみると、彼の体内なんですよね。怖。そしてその中に映されたものは…最初から彼らは見られてたわけです。怖い！
徹底的に生物らしくない造形と素材ですが、体内描写もまたすごい。圧迫感と、湿度の高さ。消化されてるっぽいけど、あの血の量は、あのまま搾り潰されたのでは…？ﾔﾀﾞｰ
観てるあいだ中、好奇心が刺激されっぱなしでめちゃくちゃ楽しめたのですが、チンパンジーマエストロの私から言えるのは、ゴーディの例のシーンに最も近いのはYouTubeにある「野生のチンパンジー by センサーカメラFieldnote VIDEO」です。（怖くないよ）
猿の話はいいか。
アッ、本年もよろしくお願いします。
おわり
