このレビューはネタバレを含みます
ししし仕掛けが上手い…！
怖がり驚き笑いここよくわからないけどおもしろいわ〜とエンタメとして消化した後、さて…と内容を精査すると重石のように一気にテーマがのしかかる。途中で挟まる名前の重さよ。
ジュープがあれを見世物にしようとしたのは、ゴーディに恐怖と愛着を抱きつつ自分なら飼い慣らせるという傲慢さを持ち、かつどこかでゴーディとは違う、使い捨てられた見世物側ではないという気持ちもあったからなのかな…と思うと果てしなくしんどい。
また「己のために誰かを見世物にする側」「見世物にさせられてしまう側」「好奇心のまま不躾に見る観客側」「見世物を支えながら一顧だにされない側」自分はどれだ？と考えるとまあまあメンタルに悪い。
しかし「見てるよ」のハンドサインの暖かさが答えとして用意されてたのがよかった。あったかいなぁ。ラストの佇まいも、アフリカ系の躍進を想起させていいエールだなと思った。
またテーマを踏まえなくとも（orわからなくとも）おもしろホラーSFとして一定楽しめるのでそこまで損じゃないのもよかった。まぁその場合、ゴーディの下りとか意味がよくわからなくなるが…。
よくわからなかったら批評考察サイトを読むことをオススメ。味わいが10倍くらいになる。（結局自分も読んだ！テーマ読み取るの好きな方だが1回目は全然わからなかったな…。）
