このレビューはネタバレを含みます
「 NOPE 」
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130分間、一体これは何なんだ？という気持ちで、どこに着目して何をどう捉えればいいか、３割程しか理解が追いつかなかった。その後、考察を見て、全ての点と点が繋がったことで、この映画の全容は作中に出てきた猿のゴーディと未確認飛行物体の顛末に集約されていると理解することができた。考察を通して、この映画の持つメッセージ性や人々への警告、視聴者に何を問いかけているのかが理解できたとき、この作品が持つ 本当の恐ろしさがじわじわと込み上げてきた。
一度、その真実に辿り着いてしまうと、自分で選択してこの映画を「見る」と決めた手前、言い逃れができない上に、頭に銃口を突き付けられているかのような気分にさせられる。
映画「NOPE」を観賞してからというもの、私が普段「何を見ていたのか」､「何を見ようとしているのか」ということばかり考えさせられている｡「見る」という立場に留まり続けることの危うさ､「見る」という特権的な立場を自覚して、一度冷静になって自分を「見る」必要があると気付かされた。この映画は“怖い”。
「食われたくなければ目を合わせるな」
作中のこの言葉が全てを物語っている。難解だったが、この映画の面白さにたどり着けて良かった。
