みんな見えない糸で繋がってる。
LGBTQを扱いながら、家族愛や爽やかな青春ものでもある。
目を覆いたくなるようなニュースが日々流れる中、こんな愛情に溢れた映画を欲していたんだなぁと実感。
主人公レオネは、同性婚の親元で育ち「2人の父親」がいる。
特異な環境の中でも、愛情に包まれて幸せな生活を送っていた。
憧れの女の子との関係も、紆余曲折はあったものの、想いが通じていく。
ところが父親のひとりが浮気をしていたことが発覚。父親たちは喧嘩をし別居状態に。
幸せな日々が突然崩れ落ちた事に、戸惑い落ち込むレオネ。
レオネは「カクテル法」といい、2人の父親のそれぞれの精子を試験管で混ぜ、ドナーの卵子と受精させ、代理母の体から生まれた。
そのため本当の父親が2人のうちどちらか分からない。
唯一の方法はDNA鑑定だけ。
そこで巻き起こる事態がコミカルだ。
レオネは出自と向き合いながら、本当の愛情や人と人との繋がりについて考える。
レオネの家族はかなり特別な家族だけど、どこの家族でも有り得る物語。LGBTQを扱った映画が特別ではなく、普遍的なテーマを扱うようになったんだなと感じた。
父親たちの言葉がいい。
レオネが産まれてなかったら?
「考えたくもないお前なしの人生なんて」
「喜びも彩りもないモノクロの世界だろう」
「二人(父親同士)の愛は薄れたかもしれないけど、その愛が喜びを生み出した」
「最愛の息子だ。」