弱火でコトコトな意地悪ブラックコメディ。クローン技術の進んだ近未来が舞台です。カレン・ギラン vs カレン・ギランの殺し合いが今、はじまる…?
「クローン=家族の為に遺す己のコピー、バックアップ」というSF観点が新しいです💮オリジナルが死んでしまった後もコピーの方は生き続けるわけですね
余命宣告された主人公もクローンを作るんだけど病気がケロッと治っちゃったもんでコピーが不要になります。しかしコピーにも人権が発生しているため簡単には処分が出来ない。そこで裁判所が彼女に出した命令は「武器ありの果たし合い」だった…
主人公は自堕落な生活を続けてたので家族からは疎まれており、干物になっちまったオリジナルよりもコピーの方が良く出来たいい子じゃん!と評価されてしまう所が皮肉ポイント
と、アイデアはオモロいんですが「おふざけコメディ」という免罪符に甘えまくった脚本はかなり子供っぽい。クローン技術の浸透している社会システム(特に法関連)に説得力がまるで無くただの強引な不条理モノになってしまってました。多分その辺は重要じゃないと思ってんでしょうけどテキトーにやるぐらいならハナから触れなければ良かったのにね。お陰で阿保さがバレちまってるよ!
一番やりたかった事は大オチの部分だと思いますが、そこに至るまでの遠回りが死ぬほどダルく各所のギャグもあまり笑えない。肝心なオチまで途中で分かっちゃうので観ててずっとヒマでした😪ネタの勢いに任せてショートフィルムでサクッとやり切れば良かったものを長編に引き伸ばしたのが敗因か
カレン・ギランのすっトボけた顔は共感性の欠如した役にピッタリでした。ファンの方はギリギリ楽しめるかも知れない