ひろさん

日の丸 それは今なのかもしれないのひろさんのレビュー・感想・評価

3.5
テレビマンユニオンを作った萩元晴彦とマルチクリエイターだった寺山修司が1967年に制作したテレビ番組「日の丸」と同じインタビューを現代の人にすればどの様な答えが出されるかということを企図した監督だったが、寺山らの狙いはどんな答えが返ってくるかではなく、黎明期のTVカメラに見せる表情や寺山らが言う「情念の反動化への挑戦」であったことが当時の関係者への取材で明らかになる。
その企図の甘さを埋めるため、ネットに寄せられた質問に答える形でアイヌの女性を取材したり、当時のインタビュアーへの聞き取りを入れ、「日の丸」とは全く違った構成になっていく。
TBSがTV番組ではなくドキュメンタリー映画として作った作品であり、1967年当時は政治家の圧力があっても放送できたが、現代では放送できないことを前提にしているのかもしれない。
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