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ファーザー・スチュー 闘い続けた男のJIZEのレビュー・感想・評価

2.5
粗暴の元アマチュアボクサーが大事故で生死の境をさまよい生還しながらも人生のセカンドチャンスを賭け司祭に転身する激動の変化を描きだす。まず激太りのウォールバーグの生々しさか役者冥利に尽きる。逆境もの。マーク・ウォールバーグ主演の劇場スルーでの最新作で、セカンドチャンスを見込み信仰にめざめ神父を目指すという"人間の変化"を見つめ直す濃密過ぎる人生逆転劇だった。平たくいえばやさぐれ男が改心して善人となるジャンルなのだが、そのメッセージ性の魂胆が内容よりも説教臭く感じてしまい透けてみえる。まだジョークてきなコメディが挿入されるのは、鈍重な題材からも救いだった。ただ傑作映画の『ローン・サバイバー(2013年)』のような崖っぷちのあの興奮をもう一度あじわいたい。ウォールバーグのこういう真面目系譜のヒューマンの映画が観たい層には少なくとも需要があるのかもしれない。
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