DaisukeYoshino

MEN 同じ顔の男たちのDaisukeYoshinoのレビュー・感想・評価

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)
3.0
テーマはもちろん描きたいことも良くわかる。男性の醜さ浅ましさ情けなさ、男が女に求めているコト、社会における男女の非対称性。ここらへんは自分への戒めでもあるし、社会への強いメッセージを持った映画だとは思うのですが、表現としてはどうなんでしょう?

ラフスケッチレベルじゃないですか?もっと整理できるし、もっと事象や画に意味合いを持たせられると思うんだけど。描きたい画への気持ちが強すぎて、その画を活かすバックボーンが全く練りきれていない印象(A24でよくある感じだけど)。脚本の弱さかもしれない、薄っぺらいんだ。

これはチタンでも思ったなあ。それでいてその表現自体に、さほど新しさも強さも感じられない。人間の身体性を使ったクリーチャー表現にはフェティシズムか、突き抜けたバカさが必要な気がする。MENにはそのどちらも感じられなかった。そこがメインじゃないにしろ、作品としてイマイチでした。