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MEN 同じ顔の男たちのmaoのレビュー・感想・評価

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)
3.2
モラハラ旦那に離婚したいと伝えたら離婚するなら自殺して罪悪感で苦しませてやると脅され、実際に死を目の当たりにし心を癒すためにイギリスの田舎町を訪れる妻ハーパー。そこで自分に関わろうとしてくる男たちの顔が皆同じ事に気付き、不穏な雰囲気から徐々に恐怖が形として現れていく。

ここ数年で有害な男性性がテーマの映画が多くこの映画もそうなんだけど、描写があからさまでグロテスクな上に分かりづらく私には1回じゃ到底理解できなかった。それなのに何か引っかかり4回も観た笑
庭にいる全裸の男の怖さ、自分を放っておかない男たち、女である事で背負わされる重荷。ひたすら不穏で心地悪いが100分続くのに、自分が普段感じている不快感をハーパーが1つずつ潰していってくれてる解放感もあった。

無意識に植え付けられていく有害な性がグロマトリョーシカみたいに溢れていくシーンは、遥か昔からそれが繰り返されてきた歴史を感じて吐き気がした。またそれを変えていくのもとんでもない年月がかかるんだろうなっていう絶望感。
伝えたいことは分かるんだけどその手段がグロい映画だった。特にオススメはしないけど怖いもの見たさで鑑賞はアリだと思う。
mao

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