MEN 同じ顔の男たちのぼっちザうぉっちゃーのネタバレレビュー・内容・結末

青々とした森や塹壕のようなレンガ組、広大な平原に木霊するトンネルなど割と美し目なカントリーのビジュアルが印象的だった。
同じ森とかでも日本とは打って変わって欧風だと、フレッシュすぎる気持ち悪さみたいなのがあったりする感じある。

そんな中やっぱり光るのはやっぱり全裸のキモさ。なんかA24は惜しげもなく男性器までしっかり見せてくるの多い気がする。映画においては女性の裸体よりフルチンの方がよっぽど脳裡に焼き付くんよな。
サイコスリラーとして普通に怖い。

そして「同じ顔」の顔は、やっぱ禁断の真実との対面という意味で、主人公の女性にどことなく雰囲気が似ていたりするんだけど、頭には昔やってた世にも奇妙な物語の「夢男」の顔が浮かんできたりもした。

懺悔と慰めから詰問と追及へと居心地の悪さが展開し、そしてラスト、何度も死んでは生まれてくる男たちがもう得も言われぬ不気味さ。
また、裂けた左腕やひしゃげた右足首の痛々しさや恐ろしさに怯えるでもない主人公の反応の悪さが気になった。
奇怪な出来事の真偽はどちらにせよ、主人公が抱く男性に対する歪な悪感情が何らかの事件を起こしたのは恐らく事実だろうし、女友達にだけ見せるナチュラルな笑顔を最後にふっと浮かべる主人公自身にも薄気味悪さを覚えた。