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MEN 同じ顔の男たちのkawaebi99のレビュー・感想・評価

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)
2.8
日本で付けられたサブタイトルは 同じ顔の男たち
このサブタイトルは一見 安易に思えたが映画を観終えてよくよく思い返すと 男の本質を言い表していて良いネーミングだったと感じた。

映画を観る前↓
若い女性が都会を離れ 片田舎の小さな村で一人暮らしを始めたところ引越し早々 水道のトラブルが発生 電話を掛けてすぐに来てくれたのは人当たりの良い村の修理屋さん たわいもない会話の中にちょっとだけ気になる話が出てきてプチ ホラー
その日の午後 村を探索しに買い物に行ったらどこのお店にも修理屋さんと同じ顔の男がいっぱい 視線を感じ 慌てて帰宅
気が付けお隣さんも同じ顔!
不安いっぱいな中
・・・そして深夜 家の周りに大勢の人影
怖くなって警察を呼んだら 警官二人とも同じ顔・・・
いったいこの村はどうなっているんだー

っていう感じの恐怖体験ホラーを想像していたら全然違った
Xファイルのような謎解きではなくツインピークス2っぽい謎掛けの趣向
アルタードステイツを思い出すような思想を映画に感じ、その点は面白いけどグロさ山盛りで2回は観れない・・・
赤色の強調と電気のチカチカ、意味不明な現象の連続がデビッドリンチっぽくてレトロさを感じる 悪夢 を描いた ただただ気持ち悪いだけだった。



ネタバレ


















黒人への謝罪を必要以上に求める映画で、それをぼやかすために「男ってホントしょうもない生き物」的な演出を施したのかな?
で、アレはたぶんリンゴの木の妖精
リンゴ繋がりでそこにアダムとイヴの話を絡めながら(ニュートンの法則も盛り込んだかw) 人間は性別、肌の色に関係無く元は一つの種から生まれている ということを表現していたように思えた。最後の強烈なシーンについても元々は白い肌の人から始まるけど出産、繁栄を繰り返すうちに職業として聖職者や警官職につく者、そしてその中には黒人も生まれるということを表現し 「それを平然と行なっているのは母なる女性だよ」 という当たり前のことを普通の女性の目線から非常に冷ややかに見下していて その行為を男性に行わさせることによって難解でグロテスクな映像になったように思える。
ラストに登場する親友が妊娠中というのもオチとして秀逸。
感性豊かで なおかつグロさに強い人にしか耐えられない悪夢の映画だー
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