このきっしょいの、すごい好き。
出てくる男の顔がみんな同じ、とかのきしょすぎる現実離れ演出を入れてくるホラー映画だけど、このホラーの恐怖って、おばけ怖い!とかの恐怖と違って、実は現実でちょっと知ってる恐怖なんですよね。
勿論ここではきしょ演出として恐怖の根源を象徴化してある種“ポップに”してるけど、短絡的に言葉にしちゃえば、所謂ストーカー的なものっておばけよりずっとずっとリアルでめっちゃ怖い。
このヒロインの場合、亡夫が精神的ストーカーみたいになっていて、それが具現化されたのがあの全裸男、みたいなことなのかな、と。ちょい拡大解釈かもですが。。
この恐怖を見せる容れ物になる、気色悪いを追求した演出が凝ってて、上で色々うだうだ書いたけど、これは変に解釈とか入れなくても容れ物見てるだけで楽しい映画ですね!
地方土着の自然信仰的なものが残る造形物って妙に不気味よな、みたいな美術とか、不気味音楽も好き。ヒロインの叫びと後ろでかかる音楽が同じレ♭で共鳴する演出が好きでした。
ただ、終盤の畳み掛けは もう勝手にやってろ って気持ちでもはや笑ける。そしてヒロインもわたしとおんなじ呆れ顔してた。
あのラストはたぶん、きしょ容れ物の装飾されまくった持ち手部分みたいなもんなのでしょうかね。
