ぐるぐる

MEN 同じ顔の男たちのぐるぐるのネタバレレビュー・内容・結末

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

怖いよ…上質な遊星からの物体Xみたいな、造形のグロさに指越しに画面見る感じになり、ちゃんとホラーな演出の音や明暗でびびり倒し…
そういうのの中で女から見える男性像的なものをやる
言動の配慮にややかけるおじさん、ロジカルに攻めて精神的に不安定にしてワンチャンを狙う牧師、遊んでくれなかったらクソ女呼ばわりする少年、楽観的すぎる警察官などなど
みーんな同じ顔、悪夢でしかない
輪廻してるのか何度も生まれ直して彼らもなんだか苦悩しているようにも見える
そして最後の最後には「君の愛が欲しい」と言う元夫が出てくる
全ての男の源が元夫なのか、はたまた元夫も男でしかないということか
愛がほしい、にしては回りくどい
1番最初にそう言えばいいのにそれができない
だからあんな苦しそうなのか
引き裂かれるような痛みは、実際に柵によって、ナイフによって引き裂かれた腕の痛みか
問題は、まだ腕から先だけで、全身じゃないことか、死にきれぬ苦しみ
潔く真っ二つになって解放されてもよいものを…
愛されたいという1番素直な思いは男性像の奥底にある、主人公自身の無意識の思いにも通じているのか
ユングの言うアニムスや影の話をしているのか

それにしてもどこまでも男性が哀れな生きものに見えてしまうような感じだった
そんなに哀れに描かなくてもとは個人的には思うけど…
怖いしあんまり好きじゃないからもっかい観たいとは思わないし、男の人に絶望してこれを笑い飛ばして見れる日も来ないことを祈る